有川 裕俊

おとなは風

映画が好きです。 なにかというと映画に関した本を読むのも好きです。 ちかごろ読んでおもしろかった本は、『羅生門』『生きる』『七人の侍』の脚本家橋本忍さんの『複眼の映像 私と黒澤明』。 題にあるように、監督黒澤明との交友を脚本家の目を通して語...

きたえられた子供

詐欺指数という言葉があります。 しかし世の中では流通していません。わたしが最近おもいついた言葉ですからあたりまえです。 世の中には詐欺指数の高い職業と低い職業があります。 詐欺指数の一番低いのは農林水産業と手工業、なんといっても物作りです。...

文楽と絵本

毎週日曜、楽しみにしている新聞の書評があります。 毎日新聞の書評です。著名な書評子と読みごたえある内容。おすすめです。 犬との散歩の途中、駅のキヨスクに行って買ってきます。阪神が勝った日はディリースポーツも買います。 家に帰ってコーヒーでも...

なぜ心ひかれるのか

子供の年齢に適した絵本がある。 これはうそです。 自信をもっていえます。 もちろん理由があります。 「家族みんなが楽しめる絵本でした」「一歳半の子供が夢中になったのには驚きました」など、おおくの読者カードを三十年ちかく読んできました。 ある...

想像力をそだてる絵本

絵本には二種類の絵本があります。 一つは文章に説明のような絵がついている絵本。単に文章のさしえのような絵本です。「さしえがカラーだ」という絵本。 おおくの絵本はこれです。 このさしえ絵本に読者の想像力を喚起させる力は期待できません。 文章だ...