Vol.17 ヤナキ ヒロシ

今回の「きいてきいてコラム」は、あの「ルパン三世」と身長・体重・足の長さが同じサイズのヤナキヒロシさん。(すごい裏情報!)
そんなヤナキさんに優しい作品をつくりだすヒミツはどこに?とおたずねしてみました。
どうぞお楽しみください。

1.デビュー作「雲のまにまに」の主人公はひつじのウージー。そして今回の「ひつじのよる」にも、もちろんひつじが登場。
ヤナキさんにとって、ひつじはどんな性格の動物ですか?

おとなしくて、ふわふわ。でも、得体がしれないもの。

2.最近、観た映画のおすすめは?または、古い映画でお気に入りなどありますか?

「茶の味」

3.絵本でも漫画でも小説でも、好きな登場人物になるとしたら、何の誰になる?そしてその理由は?

「ルパン三世」(アニメの)のルパン。
自由でキュート、一流、女ったらしのいい人。それ以上のなにを望もう?

4.絵本作家になろうと思ったのは、いつごろ?きっかけなどありますか?

20歳ぐらいでしょうか。私は絵を描くのが好きで、小説やら詩やらの文章が好きでした。
絵と文章。その二つが入る魔法の箱が絵本ってのに、急に気付いてぐっときたのでした。

5.野球少年だったヤナキさん。いちばん心に残っている試合は?

試合当日、高熱をだしてそのまま試合に出たことがありました。頭はぐわんぐわんと熱と痛みでぼーっとしてたんですが、見える景色が全部スローモーションみたいだったのを覚えてます(残念なことに私の動きはもっとスローでしたが)。
ひどい状況ながら、なんだかいつもとは趣が違ってちょっといいねぇ、とぼんやりした頭で思ってました。

6.アマリリスを育てているヤナキさん。その思いはまるで娘の成長を見守る父親と同じでしょうか。数ある花からアマリリスを選んだその理由は?

娘、というよりは、思いがけず拾ってしまった猫。といったかんじでしょうか。
アマリリスはもらい物で、冬の間はすっかり忘れられて部屋の片隅に箱のまま置かれてたんですが、春になると育った芽が箱を開けようとしてまして、無事面倒を見るようになりました。
もらっても困ったなと思ってましたが、今となってはなかなかにかわいいものです。

7.一日のうちで、いちばんほっとする時間はいつですか?

窓の前で煙草を吸いつつ、空地にいる野良猫一家を眺めている時。

8.好きな歌人は?特にすきな短歌は?

穂村弘
呼吸する色の不思議を見ていたら「火よ」と貴方は教えてくれる

9.最近、買って「う〜む、よかった!」という本は?(ジャンルは問いません)

「不運な女」リチャード・ブローティガン
待ちに待ったこの一冊。買った後、電車の中でパラパラと本を眺めていると(すぐに読むなんてもったいなくて!)、一緒にいた彼女から「あなた、にやけてるよ」と、つっこまれてました。

10.自作以外でお気に入りの絵本をいくつか教えてください。

「変なお茶会」佐々木マキ
今回の「ひつじのよる」は「変なお茶会」と同じ出版社から同じ規格で出せて、ファン心丸出しの私はけっこう御機嫌なのです。

イラスト・ヤナキヒロシ

ひつじのよる
ヤナキヒロシ・作 しずかな夜のふしぎな出来事。
ヤナキヒロシ
1977年 横浜市出身
絵本作家、グラフィックデザイナー