五味太郎

五味太郎
GOMI TARO
1945年 東京生まれ

工業デザインの世界から絵本の創作活動に入り、ユニークな作品を数多く発表、著作は450冊をこえる。
第25回サンケイ児童出版文化賞、1981年 ボローニャ国際絵本原画展賞、東独「世界で最も美しい子どもの本」展、1987年国内造本装丁コンクール、第50回講談社絵本賞等で多くの賞を受賞している。
2000年、自伝的エッセイ「ときどきの少年」で第22回山本有三記念「路傍の石文学賞」を受賞。
2019年、『つくえはつくえ』(偕成社)で第50回講談社絵本賞を受賞。

イラスト・五味太郎

いつでも絵本。

ぼくはいつでも絵本です。
いつでも絵本を描いています。
春でも夏でも秋でも冬でも、絵本を描いています。
元気なときでも、しょんぼりしているときでも絵本です。
まじめなときもふまじめなときも絵本です。
ひとりのときもおおぜいでわいわいのときも絵本です。
あっと思えば絵本です。
ふーん、なるほどとなれば、これまた絵本。
うーん、どうなんだろう、しかしつもりなんだ、ようするにあれがこれで、これはそれなんだが、どれがあれで、あれはけっきょくなんなのだろう、なんていう場合も絵本です。
わくわく どきどき そわそわ はらはらのときはぜったいに絵本です。
わっはっはっはっでも、にこにこにやにやでもふふふふふでも絵本です。
どうぶつのみなさんも絵本です。
おばあさんもおばさんもおねえさんもむすめさんもおじょうさんも絵本です。
おじいさんのおやじさんもにいちゃんもぼうずも絵本です。
あかちゃんなんてはじめっから絵本です。
おばけなんかはむこうのほうから絵本です。
ネジとか電信柱とか飛行機とかTシャツとか鉛筆とかパンツとか鞄なんかもかなり絵本です。
パスタとかだいこんとか肉まんじゅうとかおにぎりなんかはそのまま絵本です。
日ようびも月よう日も絵本、昼も夜も絵本、ぼくはいつも絵本です。