ある時はほんわりのどか、ある時はいきなり心臓をひと突きされるようにショッキングな長さんの絵。
変幻自在ユーズームゲ。
一見こどもの落書きめいていながら、ユーモア、ナンセンスに加えて凄みさえある長さんの世界に心奪われて生きて来ました。
心奪われて?はい、その絵の前では、自分を縛るすべてのものが、ぱっと弾けて、それこそ宇宙の果てまでふっとんでしまう。
かくも愉しくエネルギッシュな生命力が、マグマのごとく隠されているなんて!
思えば同時代を生きて来て、長さんの初期から晩年に至るまでの作品を、その都度、見せて戴けたことはまことに幸せというほかはありません。
ありがとう、長さん。
長さんは今、宇宙のどの辺で描いているのか、笑っているのか、それとも光っているのか。
懐かしい長さん。
いつものように手招きして下さったら、すぐとんでゆきます。
あらあらかしこ。
神沢利子さんが選ぶ 長新太さんの絵本3冊
- ちょいと俳句風に…
- 1.『だくちるだくちる』(阪田寛夫・文)福音館書店♦1993年
- イグアナどん 淋しき男の背中して
- 2.『くもの日記ちょう』ビリケン出版♦2000年
- 雲と化す長さんとゆく 旅日記
- 3.『ちへいせんのみえるところ』ビリケン出版♦1998年
- でました!と長さんでてこい どんどこどん