だれがいちばん はやいかな

かたつむりが馬、うさぎ、にわとり、猫と一緒に競争することになりました。
足の早いどうぶつたちとのかけっこ、どう考えてもかたつむりが勝つことはありません。
でも、最後までがんばるかたつむりが1着になりました。
そこで、どうしても納得できないどうぶつたちは、もう一度やってみようということになりますが…。
さて、その結果は?

最後の最後で「なーるほど!」実にしゃれた終わり方です。
ここにはユーモアがたっぷり。
この絵本を読み終わった子どもたちも深い満足感でいっぱいでしょう。
また、たのしいストーリーと共に味わっていただきたいのがあざやかな色彩です。
この絵本は、フレスコ画という塗りたての漆喰の上に水彩で描いた手法でつくられています。
制作に大変こだわるマイケルさんは2日間にわたる印刷に立ち会い、念入りなチェックをされました。
それだけ制作にもこだわった絵本ですから見ごたえは充分。
ちいさなお子さんでも、この発色のよさは実感できることでしょう。

翻訳はいとうひろしさん。
マイケルさんとの絵本は、これで3作目となります。
原文のイメージをそのままに、いきいきとした日本語にしてくださいました。
たとえば、それぞれのどうぶつたちが油断をして休む場面があります。
そのときにつぶやくことばの中に、それぞれの性格があらわれていてとてもユーモラスです。
また、この絵本の表紙の文字は高畠純さんによるものです。
書き文字にしたことで作品のもつあたたかさが、伝わってきます。
このようにして生まれた「だれがいちばん はやいかな」をぜひたくさんの方に楽しんでいただきたいと思います。

マイケル・グレイニエツ・作
いとうひろし・訳
初版 2001年5月
32頁 210×230mm
ISBN978-4-87110-160-8
定価 1,400円+税

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マイケル・グレイニエツ
1955年 ポーランド生まれ
絵本作家、イラストレーター